国内オークション不落札コイン検証③|2022年チャールズ3世ソブリン金貨

国内オークション不落札コイン検証③|2022年チャールズ3世ソブリン金貨

2022年英国チャールズ3世ソブリン金貨が不落札となった要因を検証

第3回も引き続き「失敗しないコイン選び」について考えてみたいと思います。

国内オークション結果の検証で、「高額」や「入札数」についてはよく見かけます。

もちろん、人気のあるコインや価格が上昇しているコインを知ることも重要です。

しかし、初心者の方にとっては、

「どのコインが人気なのか?」

だけではなく、

なぜ、このコインは買われなかったのか?

を知ることも、失敗しないコイン選びにつながるのではないでしょうか。

そこで今回は、2026年7月に開催された国内オークションから、入札数「0」だったコインを3ロット選び、なぜ入札されなかったのかをCoinsHeart独自の視点から検証していきます。

第3回目は、こちらのコインです。

「2022年 イギリス チャールズ3世 ソブリン金貨 PCGS MS68」

  [AW(オークションワールド) 2026年7月 オークション結果ページ]

「ソブリン金貨」と聞くと、どのようなイメージを持ちますか?

イギリスを代表する歴史ある金貨。

知名度も高く、世界中で取引されている。

「金貨なら、将来売るときも安心なのでは?」

そう考える方も多いのではないでしょうか。

しかし、今回のオークション結果を見ると、少し違った景色が見えてきます。

スタート価格は、16万円。

結果は、入札「0」

なぜでしょうか?

コインそのものに問題があったのでしょうか?

それとも、16万円というスタート価格が高かったのでしょうか?

今回は、この「入札0」の理由を私なりに検証してみます。

■まず、このコインはどんなコインなのか?

2022年9月、エリザベス2世が崩御し、チャールズ3世が即位しました。
この歴史的な王位継承を記念して、ロイヤルミントが特別に発行したソブリンです。

【デザイン】

表面:チャールズ3世の肖像(チャールズ3世最初の公式貨幣肖像)

裏面:四分割の紋章盾・左側にイングランドのライオン・右側にスコットランドのユニコーン

「エリザベス2世時代の終わり」と「チャールズ3世時代の始まり」の歴史的転換点のソブリン金貨です。

■理由① 「チャールズ3世の肖像」が影響した?

エリザベス2世は、英国コインにとって非常に馴染みのある女王です。

一方、チャールズ3世は2022年に即位したばかり。

Royal Mintも、チャールズ3世の肖像について「新しい時代の始まり」を象徴するものとして説明しています。

つまり、「エリザベス2世=長い歴史と実績」

に対して、「チャールズ3世=これからの王」

という違いがあります。

「チャールズ3世だから人気がない」ではなく、「まだコイン市場での歴史が浅い」。

現時点では、「市場価値がまだ形成途上であるという不確実性」が要因である可能性があります。

■理由② MS68なのに、なぜ?

Royal Mintは、プルーフ(PF/PR)版と通常貨(MS)版の両方を発行しています。

2022年発行の比較的新しいコインであることを考えると、最初に考えるのがプルーフ版だと思います。

通常貨(MS)として、強い差別化にはなりにくい可能性があります。

PCGSの鑑定枚数でも【2026年8月時点】で、

・MS68:98枚
・MS69:184枚
・MS70:6枚

MS68より上位のMS69・MS70が合計190枚存在します。

MS69やMS70のような上位グレードであれば、入札者の訴求力が高まった可能性があります。

■理由③ スタート価格16万円

今年、同グレードが海外オークションでいくら位で取引されているか調べると、

日本円換算で「約17万円」です。

この数字を見る限り、スタート価格が「相場より高値だった」とは言い切れません。

しかし、「相場に近いスタートだった」とも言えます。

相場とほぼ同じ水準から始まったため、さらに11%の手数料が加わることを考えると、入札を躊躇した可能性があります。

[160,000×1.11%=177.600円]

■まとめ

今回の3ロットを検証して分かるのは、「入札0=価値がない」ということではありません。

コインの人気・グレード・発行枚数・デザイン・スタート価格、そして購入者が感じる将来性。

こうした複数の要素が重なった結果として、入札されないことがあります。

だからこそ、コインを購入する時には「有名コインだから」「高鑑定だから」という理由だけで判断するのではなく、複数の視点から価格を見ることが重要ではないでしょうか。

※今回の検証は、あくまでもCoinsHeart独自の視点によるものです。
不落札の理由を入札者に確認したものではないため、ここで挙げた内容は不落札につながった可能性のある要因としてご覧ください。

今回が最終回です。

いかがでしたでしょうか?

コイン購入時の皆様の参考になれば幸いです。

コインに関することなら何でも結構です。
お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

 

ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。