インドコインの現状|輸出入規制と日本市場への影響をわかりやすく解説
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インドコイン、特にモハール金貨やルピー銀貨に関心をお持ちの方は、次の内容を聞いた事がありませんか?
「インドは金や銀の輸出入を規制している」
結論から申し上げますと、インドは金・銀ともに一定の規制を設けています。
ただし、その背景と意味を正しく理解することが重要です。


1841年 インド モハール金貨(ヴィクトリア女王)
■インドの金貨・銀貨の輸出入規制とは?
インドは世界有数の金消費国です。
国内での金の需要は非常に高く、多くを輸入に頼っています。
そのため、政府は金の輸入や流通を慎重に管理しています。
銀貨についても輸出入管理対象ですが、金ほど国家経済への影響は大きくありません。
しかしながら、文化財指定の対象になれば輸出制限を受ける可能性があります。
100年以上前のアンティークコインについては、
1972年制定「Antiquities and Art Treasures Act(古美術品および美術財保護法)」の対象となる可能性があり、輸出には許可が必要となる場合があります。
※Antiquities and Art Treasures Act:インドの文化遺産を守るために、100年以上前の古美術品の取引や輸出を厳しく制限する法律
・現代の地金型金貨・銀貨:原則商材扱い(関税・税制対象)
・100年以上前のコイン:古美術扱いの可能性あり
この「古美術品および美術財保護法」により、インドのアンティークコイン(金貨・銀貨)が世界の流通量を構造的に制限する要因になっています。
■なぜインドは規制するのか?
・外貨流出防止
・税収確保・不正取引防止
・文化財保護
特に金は、輸入が増えると外貨(ドル)が海外へ流出し、貿易や通貨(ルピー)の安定に影響を与える可能性があるためです。
また、金はインドにとって単なる貴金属ではなく、文化の面でも重要な存在です。
婚礼や宗教行事と深く結びついており、家庭保有量も世界最大級といわれています。
■この規制が日本市場に与える影響は?
ここが重要なポイントです。
もしインド国内に眠るアンティークコイン(金貨・銀貨)が自由に大量流出するなら、海外市場の供給は増えます。
しかし実際には、規制や手続きのハードルがあるため、大量流出は起きにくい構造です。
つまり、「海外市場にあるインドコインの流通量は限定的」ということになります。
これは、日本市場にとっては供給増加リスクが低いという意味でもあります。
今後の注目ポイントとして、
・為替(円安時の価格上昇)
・インド国内需要増加による海外価格への波及
・将来的な逆流(買い戻し)
今後インド国内の富裕層が自国コインを積極的に買い戻す動きが強まれば、海外市場の供給はさらに絞られる可能性があります。
■日本でインドコインを購入するメリットは?
1.供給が限定的で希少性が維持されやすい
2.金という実物資産の裏付けがある
3.歴史的背景が強く、文化的価値を持つ
4.継承資産としての物語性がある
■インドコインのデメリットは?
・インド国内からの新規供給は容易ではない(市場再補充が読みにくい)
・真贋や状態の見極めが重要
・流動性は欧州コインより限定的(市場参加者が少ない)
■CoinsHeartとしての考え
インドコインは今後更なる可能性を持つ分野だと考えています。
その背景には、
1.世界最大の人口規模
2.今後、名目GDPで日本を上回ると予想される経済規模
3.経済発展に伴う富裕層の増加
経済発展により増えた富裕層は、自国のアンティークコインに注目することが考えられます。海外に流出したアンティークコインを買い戻そうと考える方もいるはずです。
インドが今後急速に発展する可能性がある現時点で、インドコインに注目する市場参加者は限定的です。
[経済発展=価格上昇]ではなく、[インドコインは構造的に守られている]と考えて、早めのチェックをお勧めします。
短期の値上がりを期待するのではなく、5年、10年という時間軸で保有を考え、今後のインドコインに期待したいですね。
将来を見据えた静かな選択として、インドコインを考えてみる価値は十分にあるのではないでしょうか。