英国の歴史上、最も長く在位した君主|エリザベス2世の70年
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これまでご紹介してきた、アン女王、ヴィクトリア女王に続き、今回は、エリザベス2世についてお届けします。
1952年、父ジョージ6世の急逝により、25歳という若さで王位を継承したエリザベス2世。変わりゆく時代の中、その存在はいつも変わらず、力強く国を見守ってきました。
エリザベス2世は、国民に寄り添う女王でした。愛犬との写真、チャールズ皇太子や孫たちとの家族写真など、女王でありながら親しみのある「おばあちゃん」的存在で、国民の心に深く刻まれています。
エリザベス2世のコインがなぜ人気なのか?分かる気がします。
■コインに刻まれた70年/肖像の変化について
エリザベス2世の肖像は、即位から晩年にかけて5回変更されています。
・第1肖像(1953年~)
若く神聖なイメージで戴冠直後の気品が感じらます
・第2肖像(1968年~)
月桂冠からティアラに変更され、現代的で親しみの有るデザインに変更
・第3肖像(1985年~)
中年期の肖像になり、王冠をかぶったデザインに変更
・第4肖像(1998年~)
年齢が増し高貴で落ち着いた雰囲気になり、再度ティアラに変更
・第5肖像(2015年~)
国民の祖母的存在として親しまれた晩年の女王のデザインに変更
これら5つの肖像は、コレクター目線で非常に魅力的です。
■イギリス連邦について
イギリス連邦は、かつてイギリスが植民地支配していた国の連合体です。現在もイギリス連邦は存在し、約50カ国が加盟しています。首長はイギリス国王ですので、各国で発行されたコインには歴代のイギリス国王がデザインされる事があります。当然、エリザベス2世のデザインもあります。スラブ情報で発行国の確認はしてください。肖像は同じでも発行国による価値の違いもありますので注意が必要です。
肖像には、単なる顔の違い以上の物語を感じることが出来ます。英国という国で、70年にわたるエリザベス2世の歴史がコインを通じ語っているかのようです。肖像の変化は時代の証人であり、小さな美術館でもあります。
エリザベス2世のコインは、多種多様な形で発行されています。その分、入手しやすい価格帯のコインもあります。アン女王やヴィクトリア女王のコインが世界中で注目される中、エリザベス2世のコインも同様に注目されています。
是非、お気に入りの1枚を見つけてください。
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