なぜヴィクトリアのシールドは人気なのか?
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今回は、ヴィクトリアのソブリン金貨にデザインされている「シールド」についてお届けします。
そもそも、なぜヴィクトリア時代の金貨にシールド〈盾)が描かれたのでしょうか。
その美しく、完成されたデザインには理由があります。
■シールドの魅力
・盾の重厚感
・王冠・紋章の格式
・左右対称の美しさ
英国という国家の威厳を象徴しています。
■シールドをデザインした理由
19世紀のイギリスは、まさに大英帝国の繁栄期でした。
①国家としての完成期
・イングランド・スコットランド・アイルランドの統合
②産業革命
・イギリスが「世界の工場」になる時代
③海外進出
・帝国・植民地の拡大
④世界覇権の確立
・海軍力と経済力で世界をリード
つまり、大英帝国の力を強く意識した時代です。
■シールドをデザインした彫刻家
この印象的なシールドをデザインしたのが、
彫刻家 Jean Baptiste Merlen(ジャン・バティスト・メルレン)です。
フランス出身のメルレンは、ナポレオン1世の時代に活動し、その後イギリスへ渡っています。やがて英国王室の貨幣を手掛けることになります。
■1/2ソブリン(左側)と1ソブリン(右側)でデザインが違う


メルレンは、1/2ソブリンと1ソブリンの両方を手掛けていますが、デザインが違います。
ここから考えられる店主の疑問点が2つあります。
1.どちらの金貨も初年度発行年は1838年です。
メルレンはどちらを先にデザインしたのか?
2.なぜデザインを変えたのか?
以下はあくまで店主の考えです。
■店主の考察①どちらが先にデザインされたのか?
おそらく先に1ソブリン金貨をデザインしたのではないかと思われます。
その理由は、
・1ソブリンは額面1ポンドの基軸通貨
・英国金貨の象徴的存在
・国際決済にも使用された
まず、1ソブリン用の原案を作成し、1/2ソブリン用に調整したのではないでしょうか。
■店主の考察②なぜデザインを変えたのか?
・サイズ違い
1ソブリンは直径約22mm、1/2ソブリンは約19mmです。
単純に縮小すると、細部が潰れてしまう可能性があります。
・額面の識別
デザインを同じにすると額面の識別で混乱する。
・耐久性重視
1/2ソブリンは日常使いも想定されていたため、摩耗しても見やすいデザインが求められた。
つまり、メルレンは単に縮小するのではなく、それぞれのサイズに合わせて最も美しく見えるようデザインを最適化したのだと思います。
■皆さんはどちらのデザインが好みですか?
・華やかで重厚感のある1ソブリン
・引き締まった美しさの1/2ソブリン
約190年を経た今でも、多くのコレクターを魅了し続けるヴィクトリアのシールド。
その完成度の高さから、大英帝国の威厳と当時の卓越した技術力を感じることが出来ます。
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